フランス軍　パイロットジャケット

１９７０年代～９０年代半ばに、空軍や海軍、陸軍軽航空司令部のパイロットに支給されていました。

今回出品したジャケットはファーストタイプで、左腕の楕円形のシガーポケットとダークブルーの色味が特徴です。
タグからも分かるように正真正銘の官給品で、１９７９年納入のＭＩＣ社製です。

パイロットジャケットは８０年前後にセカンドタイプに切り替わったので、ファーストタイプの最後期のころの製品です。

セカンドタイプになると、シガーポケットが長方形になり、色味もペトロールブルーになります。さらにセカンドタイプも後期になるとシガーポケットのジッパーがなくなり、ライナーが付属するようになります。

今回出品したものは、状態は非常に良いです。
ナス紺のような独特の色もはっきりと残っています。
サテンのような裏地もほつれなどはなく、袖の内側にあるゴムもたわみなどなくきれいです。

ただ、襟のファーと内ポケットの緊急ベストは、欠損しています。
また、右腕の脇の下あたりに２カ所、小さなひっかけ傷があります。両肩の一部や袖口などアタリがでる場所に擦れによる多少の色落ちがあります。

サイズ表記は「92Ｃ」。
胸囲92センチ、丈が「court（短い）」の意味です。

平置き実寸は以下の通りです。
肩幅：46センチ
胸囲：56センチ
着丈：63センチ
袖丈：56センチ

素人採寸ですので、多少の誤差はご容赦下さい。

市場に出回っているモノはほとんどが民生品で、ファーストタイプの官給品は貴重だと思います。

ちなみに、官給品と民生品の見分け方として、脇の下のパンチングの有無が基準にされていることが多いですが、判定法としてほとんど意味がありません。

タグで判別するのが確実ですが、タグがない場合は背中を見れば分かります。
官給品は一枚革で、民生品は革をつないでいるものが多いので背中に縫い目があります。

状態は良い方だと思いますが、古着ですので慣れない方はご遠慮下さい。

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